狂おしい
くるおしい
形容詞
標準
mad (with grief, love, etc.)
文例 · 用例
自分の怪しう物狂おしいこの一篇の放言がもしやそれと似たような役に立つこともあれば、それによって幾分か僭上の罪が償われることもあろうかと思った次第である。
— 寺田寅彦 『徒然草の鑑賞』 青空文庫
物狂おしい奥方は、替え玉のお蝶を夜も昼もときどき覗きに来て、死んだ姫の魂が再びこの世に呼び戻されたものと思っているらしく、それからは忘れたようにおとなしくなった。
— 奥女中 『半七捕物帳』 青空文庫
あの狂おしい青春の頃に、我もし学にいそしみ、風習のよろしき社会にこの身を寄せていたならば、いま頃は家も持ち得て快き寝床もあろうに。
— 太宰治 『乞食学生』 青空文庫
けれどもその高慢にして悧※、たとえば五月の青葉の如く、花無き清純のそそたる姿態は、当時のみやび男の一、二のものに、かえって狂おしい迄の魅力を与えた。
— 太宰治 『古典風』 青空文庫
雲が慌ただしく飛んで、物狂おしい風が一吹二吹衝突的に起って、街の塵を捲き上げては又|息む午過ぎに、半日読んだ支那小説に頭を痛めた岡田は、どこへ往くと云う当てもなしに、上条の家を出て、習慣に任せて無縁坂の方へ曲がった。
— 森鴎外 『雁』 青空文庫
それがあなたへの歪んだ愛、狂おしいまでに肥大した愛であるだけに、いっそう苦しいものです。
— THE ADVENTURE OF THE SUSSEX VAMPIRE 『サセックスの吸血鬼』 青空文庫
あらゆる感覚は冥府へ落ちる霊魂のように、狂おしい急激な下降のなかに嚥みこまれるように思われた。
— THE PIT AND THE PENDULUM 『落穴と振子』 青空文庫
しかし、近ごろになって、私はまるで酒びたりになり、それが自分の遺伝的な気質に狂おしいくらいの影響を与えて、いよいよ自分を抑えきれなくなった。
— WILLIAM WILSON 『ウィリアム・ウィルスン』 青空文庫
作例 · 標準
彼への狂おしいほどの愛しさが、冷え切った彼女の心を唯一温めてくれる光だった。
幻辭AI · gemini-3-flash-preview
我が子を失った母親は、狂おしい悲しみの声を上げ、祭壇の前で泣き崩れた。
幻辭AI · gemini-3-flash-preview
夏の夜の狂おしいほどの熱気が、祭りの喧騒をさらに激しく駆り立てていた。
幻辭AI · gemini-3-flash-preview