弱竹
なよたけ
名詞
標準
文例 · 用例
此の婦恰も弱竹の如くにして、生れし女玉の如し。
— 泉鏡花 『妙齡』 青空文庫
桔梗、刈萱、女郎花、我亦紅、瑠璃に咲ける朝顏も、弱竹のまゝ漕惱めば、紫と、黄と、薄藍と、浮きまどひ、沈み靡く。
— 泉鏡太郎 『婦人十一題』 青空文庫
女は、一世の美男であればあるほど、この人の恋人になって安んじている自分にはなれない、冷血的な女だと思われてやむのが望みであると考えて、きわめて弱い人が強さをしいてつけているのは弱竹のようで、さすがに折ることはできなかった。
— 帚木 『源氏物語』 青空文庫
源氏が、「しら露に靡かましかば女郎花荒き風にはしをれざらまし 弱竹をお手本になさい」 と言ったと思ったのは、中将の僻耳であったかもしれぬが、それも気持ちの悪い会話だとその人は聞いたのであった。
— 野分 『源氏物語』 青空文庫
これは「人生婦人の身と為る勿れ、百年の苦楽他人に頼る」とか、女は氏なくして玉の輿とかいう如き、東洋流の運命観から出た、弱竹の弱々しい頼他的根性から来たのである。
— 大隈重信 『夫婦共稼ぎと女子の学問』 青空文庫