粗捜し
あらさがし
名詞
標準
文例 · 用例
例えば『諸国咄』では義経やその従者の悪口棚卸しに人の臍を撚り、『一代女』には自堕落女のさまざまの暴露があり、『一代男』には美女のあら捜しがある。
— 寺田寅彦 『西鶴と科学』 青空文庫
そのゆすり方ってものがまた並みたいていのゆすりようじゃねえんだがね、どこかにいい幅のあることを耳に入れると、しつこくその家をつけまわして、何かそこの家の急所になるような秘密とかあら捜しをやったうえに、うまいこと巻きあげちまうんですよ。
— 身代わり花嫁 『右門捕物帖』 青空文庫
――おみつはあまりきりょうよしではなく、家にいるじぶんから人の好き嫌いが強くて、職人たちのあら捜しをしたり、ありもしないことを親に告げ口をするというふうであった。
— 山本周五郎 『さぶ』 青空文庫
まだ舌のよくまわらないうちから人をやりこめたり、あら捜しをしたり、悪口を云うのが得意であった。
— 山本周五郎 『はたし状』 青空文庫
また他の者は、多数の理解しにくいあら捜しや分け隔てによって、この推論の力を回避した。
— A Treatise of Human Nature 『人間本性論(人性論)』 青空文庫
」とかこの婆さんかなりあら探しで感じが好く無いが、麻川氏にも多少云われる根拠がある。
— 岡本かの子 『鶴は病みき』 青空文庫
なぜならばあの問題はもっと徹底的に講究されなければならないものであって、他人の言説のあら探しで終わるべきはずのものではないからである。
— 有島武郎 『想片』 青空文庫
お前なんか、僕のあら探しで一生を費しちゃったんだが、そんなことせんもんだ。
— ――木人夜穿靴去、石女暁冠帽帰(指月禅師) 『夜の靴』 青空文庫