小咄
こばなし
名詞
標準
文例 · 用例
江戸の小咄にある、あの、「誰でもよい」と乳母に打ち明ける恋いわずらいの令嬢も、この数個のほうの部類にいれて差し支えなかろう。
— 太宰治 『チャンス』 青空文庫
江戸の小咄にも、あるではないか。
— 太宰治 『春の盗賊』 青空文庫
食卓ではすでに会話に花が咲いていたので、わたしは彼女のご機嫌を取り戻そうとして、気のきいた小咄をしていた時、食卓の端の方で赤い短い頬鬚をはやした男が、ここへ来る途中で見知らない一人の気違いに出逢ったことを、尾鰭をつけて話しているのに気がついた。
— 幻の人力車 『世界怪談名作集』 青空文庫
」東雲の煤ふる中や下の関 四、彼は昨日「小咄文学」を罵り、今日恬然として「コント文学」を作る。
— 芥川龍之介 『病牀雑記』 青空文庫
江戸の小咄に、「コレ、長吉。
— 坂口安吾 『明日は天気になれ』 青空文庫
……本当の年は、いくつだ」「三十四でございます」「それなら、四十に近い」「いえ、三十のほうに近い」「ふふふ、小咄だの。
— 咸臨丸受取 『顎十郎捕物帳』 青空文庫
ところで話中、鳴り物を随所に駆使するのが特色の大阪落語は、小咄の落ちのあとへも、間髪をいれず華やかに囃子で捲し立てるのであるが、故立花家|花橘が、あるレコードへこの「猫」三題を吹き込んだ時には、股間を見上げて「フーッ!
— 正岡容 『艶色落語講談鑑賞』 青空文庫
いろいろの落語家たち、講釈師たち、野村さん、鈴本亭主人、伊藤晴雨画伯、それに小咄をつくる会の人たちなどに会いました。
— 正岡容 『随筆 寄席風俗』 青空文庫