昔人
むかしびと異読 せきじん
名詞
標準
previous generations
文例 · 用例
例へば日々報道される様々な事件が、昔人間の数の少なかつた時よりも、人の感動を鈍らせ易いものだといふことが云へるとしても、而も芸術とはさういふ事情の問題ではなくして、さういふ事情の中にあつても猶感動する人がゐたら、その人が感動した感動に基因して表現するに到る所のものである。
— 中原中也 『詩壇への願ひ』 青空文庫
だが、情愛の発露の道を知らない昔人はどうにも仕方なかったらしい。
— 岡本かの子 『東海道五十三次』 青空文庫
退職官吏Yの考へでは、自分の蒐集品の殊にこまかい細工ものゝ昔人形や、壊れものゝ陶もの類は、骨董美術品商の娘であるかの女の馴れて丹念な指先が、手入れ保存に適当だと思つたからであつた。
— 岡本かの子 『過去世』 青空文庫
種彦と云へば、アノ、「文字手摺昔人形」と云ふ本の中に、女が出陣する所がある。
— 泉鏡花 『いろ扱ひ』 青空文庫
それを訛ったものか、昔人この蛇毒を以て他動物を殺さんとする時、口に尾を銜みて、箍状になり、電ほど迅く追い走ると言ったが、全く啌で少しも毒なし、しかし今も黒人など、この蛇時に数百万広野に群がり、眼から火花を散らして躍り舞う、人その中に入れば躍り囲まれて脱し得ず、暈倒に及ぶと信ずる由。
— 蛇に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
昔人この事に気付いたものか、和漢とも雌雄の海馬を握れば安産すといい、その母愛さるればその子抱かるてふ理屈に拠ってか、予の宅前に棲む人はこれを夫婦敬愛の守りとしている。
— 馬に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
昔人多からざりし世に猴ばかり住んだ地方ありしは疑いなく、さてタイラーも言ったごとく、未開時代には猴を豪い者とし、人を詰まらぬ者とし過ぐる事多かったに付けて、かく他の諸動物に勝れて多勢で威を振うを見て、その地の所有権は猴にあるごとく認めたのだ。
— 猴に関する伝説 『十二支考』 青空文庫
顔の美醜ほど、昔人類を悩ましたものはありません。
— 海野十三 『千年後の世界』 青空文庫
作例 · 標準
昔人の知恵が、現代の生活にも役立つことがある。
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この古文書には、昔人の暮らしが克明に記されている。
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昔人が残した文化遺産を大切にしていきたい。
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