時貸し
ときがし
名詞
標準
文例 · 用例
養蚕時には養蚕もするし、そっちこっちへ金の時貸しなどをしていることも弁った。
— 徳田秋声 『新世帯』 青空文庫
いや、君が今の様な事をして、それで真面目だと思う様になったら、その時貸してやろうと調戯って、代助は表へ出た。
— 夏目漱石 『それから』 青空文庫
お前に試されるやうな智惠は、横町の隱居に貸してやつたから、今日は生憎だ」「へツ、智惠の時貸しは驚いたな、――尤も、こんなのは平常使ひの智惠袋で結構で――、これですよ、親分」 八五郎が懷中から取出したのは、小菊に包んだ小さい品物でした。
— 櫛の文字 『錢形平次捕物控』 青空文庫
だからあっしがそう言ってやったんで、――憚りながら、銭形の親分は智恵の時貸しはしねえとね」「智恵の時貸しって奴があるかい」「山の宿の丸屋の主人が行方知れずになって、もう三十日にもなるが、まるっきり見当がつかないそうですよ。
— 金蔵の行方 『銭形平次捕物控』 青空文庫
亜米利加で出版しやはった本で、それ見たらそらもう何ぼ通りでも書いたあるわ」いうて、その時貸したげたまま忘れてしもてたんだした。
— 谷崎潤一郎 『卍(まんじ)』 青空文庫
だからあつしがさう言つてやつたんで、――憚りながら、錢形の親分は智慧の時貸しはしねえとね」「智慧の時貸しつて奴があるかい」「山の宿の丸屋の主人が行方知れずになつて、もう三十日にもなるが、まるつきり見當がつかないさうですよ。
— 金藏の行方 『錢形平次捕物控』 青空文庫
それには三年前からの売掛け代銀や、時貸しの金額が、月日順に詳しく記してあり、最後に「返済してくれと再三ならず督促したところ、刀を抜いて威し、店へ来てまで暴れる始末だから、やむを得ず御定法に縋って訴え出た」という意味のことが書いてあった。
— 山本周五郎 『改訂御定法』 青空文庫
時貸し三両とあれば、その貨幣の内容を糺す。
— 山本周五郎 『改訂御定法』 青空文庫