目量
めりょう
名詞
標準
文例 · 用例
目量にしたら、およそどのくれえ掛るだろう。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
横浜は西洋臭し、三崎は品が落着かず、界隈は間に合わせの俄仕入れ、しけものが多うござりますので、どうしても目量のある、ずッしりしたお堅いものは、昔からの藤沢に限りますので、おねだんも安し、徳用向きゆえ、御大家の買物はまた別で、」 と姥は糸を操るような話しぶり。
— 泉鏡花 『草迷宮』 青空文庫
どうれ、おれも掃除の刷毛ついでに……」 と、二、三本徳利の目量を計ってみて、残っている燗ざましを、鼻の先へ捧げてくる。
— 船路の巻 『鳴門秘帖』 青空文庫
「ほ……」 洛陽の商人は、掌の上の目量を計りながら、「あるねえ。
— 桃園の巻 『三国志』 青空文庫
そして、鉄砲の巣口の方をつかんで、左右の手に一挺ずつ水平に上げて、「こう片手に支えられる程の目量なら、かくの如くに、自由になりましょう」 と、立膝になると、左右の手を甲乙なく振り廻して見せた。
— 吉川英治 『随筆 宮本武蔵』 青空文庫
「たしかに、一包の金が半夜のうちに二包に化けていやがるから、ちょっと、呆れてものがいえねえ」 包のこばを、歯で破って小判の山吹色をのぞいたり、目量を手で計ってみたり、独りで、首をかしげ、錯覚を起し、そして、妙な幸運さに、陶酔をしている。
— 吉川英治 『治郎吉格子』 青空文庫