柴垣
しばがき
名詞
標準
brushwood fence
文例 · 用例
今朝早よう……ふうむ……」 本堂に近い柴垣の処で立止まった良助は、又もや腕を組んで、今出て来た墓所の奥の暗がりを振返った。
— ――博多名物非人探偵 『狂歌師赤猪口兵衛』 青空文庫
小径へ入ると、折れた竹や倒れた柴垣で秀吉はしばしば行手を阻まれました。
— 岡本かの子 『仏教人生読本』 青空文庫
其の莟の雪を拂はむと、置炬燵より素足にして、化粧たる柴垣に、庭下駄の褄を捌く。
— 泉鏡花 『月令十二態』 青空文庫
河内の多遅比の柴垣宮で、政をおとりになり、おん年六十でおかくれになりました。
— 鈴木三重吉 『古事記物語』 青空文庫
あれを、柴垣、※谷、大島、と伝って、高浜で泊るつもりの処を、鉱泉があると聞いて、大笹へ入ったので。
— 泉鏡花 『河伯令嬢』 青空文庫
わざと田舎の家らしい柴垣が作ってあったりして、庭の植え込みなどもよくできていた。
— 帚木 『源氏物語』 青空文庫
螺旋状になった路のついたこの峰のすぐ下に、それもほかの僧坊と同じ小柴垣ではあるが、目だってきれいに廻らされていて、よい座敷風の建物と廊とが優美に組み立てられ、庭の作りようなどもきわめて凝った一構えがあった。
— 若紫 『源氏物語』 青空文庫
山の春の日はことに長くてつれづれでもあったから、夕方になって、この山が淡霞に包まれてしまった時刻に、午前にながめた小柴垣の所へまで源氏は行って見た。
— 若紫 『源氏物語』 青空文庫