田数
でんすう
名詞
標準
文例 · 用例
高野さちよを野薔薇としたら、八重田数枝は、あざみである。
— 太宰治 『火の鳥』 青空文庫
数枝いいひと、死んでも忘れない、働かなければ、あたし、死ぬる、なんにも言えない、鴎は、あれは、唖の鳥です、とやや錯乱に似た言葉を書き残して、八重田数枝のアパアトから姿を消した。
— 太宰治 『火の鳥』 青空文庫
それが、どうだ、八重田数枝のとこに、ころがりこんで、そのまんま、何もしやしない。
— 太宰治 『火の鳥』 青空文庫
八重田数枝は、あんな、気のいいやつだから、だまって、のんきそうに君を世話していたようだったが、でも、ずいぶん迷惑だったろうと思うよ。
— 太宰治 『火の鳥』 青空文庫
君が精一ぱいなら、八重田数枝だって、自分ひとりを生かすのだけで、それだけで精一ぱい、やっとのところで生きているのだ。
— 太宰治 『火の鳥』 青空文庫
八重田数枝のところに居辛くなって、そうして、こんどは僕の家へ飛び込んで来て、自惚れちゃだめよ、仕事の相談に来たの、なんて、いつもの僕なら、君はいまごろ横っつらの二つや三つぶん殴られている。
— 太宰治 『火の鳥』 青空文庫
あのときと、同じ姿勢で、少しまえこごみの姿勢で、ソファに深く腰をおろし、いま、高須隆哉は、八重田数枝と、ウイスキイ呑みながら、ひそひそ話を交している。
— 太宰治 『火の鳥』 青空文庫
数枝いいひと、死んでも忘れない、働かなければ、あたし、死ぬる、なんにも言へない、鴎は、あれは、唖の鳥です、とやや錯乱に似た言葉を書き残して、八重田数枝のアパアトから姿を消した。
— 太宰治 『火の鳥』 青空文庫