染工
せんこう
名詞
標準
文例 · 用例
漁師の子は走って山里に到り、染工に就いて隠れ家を求めた。
— 犬に関する伝説 『十二支考』 青空文庫
染工これを衣嚢で重ね包み、驢に載せて里外の浴場に運び去った。
— 犬に関する伝説 『十二支考』 青空文庫
けれど家の中にはいると、様子がだいぶ違う、藍瓶が幾つとなく入り口の向こうにあって、そこに染工職人がせっせと糸を染めている。
— 田山花袋 『田舎教師』 青空文庫
あずまで栗原染工場 千名以上。
— 宮本百合子 『「乳房」創作メモ』 青空文庫
染工場から鉱物染料の廃液を流すので、水は墨汁のように黒い。
— 細井和喜蔵 『モルモット』 青空文庫
かくて友千鳥浴衣の發表會が三月中旬に高知で催される事になり、主人の許しを得た私は、東京から、宮川氏、都鳥染工場主の中村愼三郎氏と友千鳥浴衣主任の田部政男氏の四人連れではる/″\高知に出かけたのである。
— 土井八枝 『隨筆 藪柑子』 青空文庫
「根津の八重垣町の裏で、藍染川の溝縁から狭苦しい路地内へと鍵の手に建つた、コールター葺の染工場がある」と云ふ書出しを持つた小栗風葉の「転々」は硯友社風の絢爛小説から自然主義に転化した当初の作品でこの陋巷居住者の暗鬱な生活を記録してゐる。
— 正岡容 『根津遊草』 青空文庫
ふろ屋、精米所、ガラス屋から、日立造船の前身である大阪鉄工所、稲畑染工所、尼崎汽船などの大ものにも取組んでいった。
— ――放浪の末、段ボールを思いつく 『私の履歴書』 青空文庫