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湯宿

ゆやど
名詞
1
標準
文例 · 用例
五株、六株、七株、すらすらと立ち長く靡いて、しっとりと、見附を繞って向合う湯宿が、皆この葉越に窺われる。
泉鏡花 みさごの鮨 青空文庫
横路地を衝と出て、やや門とざす湯宿の軒を伝う頃、一しきり静になった。
泉鏡花 みさごの鮨 青空文庫
別館、あるいは新築と称して、湯宿一軒に西洋づくりの一部は、なくてはならないようにしている盛場でありながら。
泉鏡花 小春の狐 青空文庫
薬師山から湯宿を見れば、ししが髪|結て身をやつす。
泉鏡花 小春の狐 青空文庫
湖を遥に、一廓、彩色した竜の鱗のごとき、湯宿々々の、壁、柱、甍を中に隔てて、いまは鉄鎚の音、謡の声も聞えないが、出崎の洲の端に、ぽッつりと、烏帽子の転がった形になって、あの船も、船大工も見える。
泉鏡花 小春の狐 青空文庫
その起伏のさまは、伊香保の湯宿の高い裏欄干から上つ毛野、下つ毛野に蟠る連山の頂上を眺め渡すようだった。
岡本かの子 雛妓 青空文庫
これは湯宿の込合う折は、いつでも手伝いに行く習。
泉鏡花 わか紫 青空文庫
」 毛は黒いが額は禿げ、面長な、目は円く、頬の肉は窪んだけれども、口許に愛嬌ある、熱海の湯宿伊豆屋の帳場に喜兵衛といって、帳面とともに古い番頭。
泉鏡花 わか紫 青空文庫