男姿
おとこすがた
名詞
標準
man's appearance
文例 · 用例
鳥居清長の絵には、男姿、女姿、立姿、居姿、後姿、前向、横向などあらゆる意味において、またあらゆるニュアンスにおいて、この表情が驚くべき感受性をもって捉えてある。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
ですが、今まで長いおかあさんのおはなしの内で娘姿にばかり想像して居たおとうさんが突然、男の声を出したので、ほんの一瞬間ではありましたが、むすめも、むすこも何か、あでやかな変怪の姿のなかから忽然、おとうさんが男姿で抜け出したやうな不思議な感じがいたしました。
— 岡本かの子 『秋の夜がたり』 青空文庫
おかあさんの張のある綺麗な笑ひ声……むすこも、むすめも、勇ましいおかあさんの男姿に引き入られようとした想像からまた引戻されました。
— 岡本かの子 『秋の夜がたり』 青空文庫
お母様に抱き締められ、お父様に引き離されて王宮に来て、何が何やら解からず、泣く事も出来ずぼんやり立っていたのでしたが、この男姿の少女を一目見ると、ハッとばかりに驚いて、思わず声を立てるところでした。
— 夢野久作 『白髪小僧』 青空文庫
何という執念深い悪魔であろう」 こう思うと濃紅姫は、今まで美しい妹そっくりの少女であった男姿の海の女王が、角を生やして口が耳まで裂けた悪魔の姿に見えて来て、恐ろしさの余り気が遠くなりそうになりました。
— 夢野久作 『白髪小僧』 青空文庫
園は普段男姿でしつけられてゐた。
— 牧野信一 『淡雪』 青空文庫
――園は普段の男姿に金泥に海棠の花の描かれた翳扇を一本携えたゞけで、門協の廏から馬を引出して箱根から駕籠で戻つて来るFを酒匂川の橋銭小屋の傍らで待合せた。
— 牧野信一 『淡雪』 青空文庫
美しい娘が、きらびやかな男姿のユニフオームをつけて競馬場に現れると観衆は万雷の拍手を浴せて、しやにむに彼女に投票を送つて、恰でレビウ見物のやうな騒ぎに酔ふのであつた。
— 牧野信一 『南風譜』 青空文庫
作例 · 標準
例句