白釉
はくゆう
名詞
標準
文例 · 用例
困り入ってどうしたものかと考えながらその解釈を捜すような心持で棚の上を見ると、そこに一つの白釉のかかった、少し大きい花瓶が目についた。
— 寺田寅彦 『ある日の経験』 青空文庫
これも粗末ではあるが、鼠色がかった白釉の肌合も、鈍重な下膨れの輪郭も、何となく落ちついていい気持がするので、試しに代価を聞いてみると七拾銭だという。
— 寺田寅彦 『ある日の経験』 青空文庫
それをさっき買った来た白釉の瓶に投げ込んで眺めているといい気持になった。
— 寺田寅彦 『ある日の経験』 青空文庫
新聞紙で包んだものを取り出すのを見ると、この家庭芸術家三人の作品のたぶん代表的なものであろう、分厚で長方形のシガレットケース――これは科学者の作、それから半月形の灰皿――これは美しい令夫人の作、それから手どくで白釉に碧緑の色を流した花瓶――これは母堂の作である。
— 寺田寅彦 『柿の種』 青空文庫
〔繪高麗〕 日本でいふ繪高麗、實は支那磁州窯の白釉に鐵砂で文樣を描いたもの、それを稱してゐる。
— 小野賢一郎 『やきもの讀本』 青空文庫
宋代に出來た繪高麗は形もいゝし文樣も濶達で、第一白釉の其の白――乳白といふ字を使つていゝのか、こつくりした白で實にいゝ。
— 小野賢一郎 『やきもの讀本』 青空文庫
宋赤繪の高雅なことは人の知るところ、乳白釉の上に赤や緑で牡丹文などを描いてゐるのを見かけるが、滋味津々たるもの、但しキヅものでも買はないと非常に高價なものである。
— 小野賢一郎 『やきもの讀本』 青空文庫
この唐津に見る釉薬、つまり朝鮮唐津、斑唐津も同様の乳白釉です。
— 北大路魯山人 『古器観道楽』 青空文庫