横顔
よこがお
名詞頻度ランク #20313 · 青空 1553 例
標準
profile
文例 · 用例
それより以前には、私の左の横顔だけを見せつけ、私のおとこを売ろうとあせり、相手が一分間でもためらったが最後、たちまち私はきりきり舞いをはじめて、疾風のごとく逃げ失せる。
— 太宰治 『ダス・ゲマイネ』 青空文庫
」 はるかに紫禁城を眺めている横顔の写真。
— 太宰治 『佳日』 青空文庫
尚もヂツと父の横顔をみてゐると色んなことが浮んだ。
— 中原中也 『その頃の生活』 青空文庫
横顔は著しく痩せてはいたが、やがて死ぬ人とも見えなかったのである。
— 寺田寅彦 『やもり物語』 青空文庫
薄暗いランプの光で寒竹の皮をむきながら美しい絵を思い浮べて、淋しい母の横顔を見ていたら急に心細いような気が胸に吹き入って睫毛に涙がにじんだ。
— 寺田寅彦 『森の絵』 青空文庫
南は斜に菅笠冠りの横顔をひんなぐる。
— 小島烏水 『不尽の高根』 青空文庫
余はその罪のない横顔をじっと見入って、亡妻のあらゆる短所と長所、どんぐりのすきな事も折り鶴のじょうずな事も、なんにも遺伝してさしつかえはないが、始めと終わりの悲惨であった母の運命だけは、この子に繰り返させたくないものだと、しみじみそう思ったのである。
— 寺田寅彦 『どんぐり』 青空文庫
長なす黒髪を項の中から分けて豊かに垂れ下げ、輪廓の正しい横顔は、無限なるものを想うのみ、邪なる想いなしといい放った皎潔な表情を保ちながら、しら雲の岫を出づる徐なる静けさで横に移って行く。
— 岡本かの子 『富士』 青空文庫
標準
(personal) profile