蒲鉾形
かまぼこがた
名詞
標準
文例 · 用例
頭の上は大空で、否、大空の中に、粗削りの石の塊が挟まれていて、その塊を土台として、蒲鉾形の蓆小舎が出来ている。
— 小島烏水 『奥常念岳の絶巓に立つ記』 青空文庫
」 その時、一列に蒲鉾形に反った障子を左右に開けると、ランプの――小村さんが用心に蔓を圧えた――灯が一煽、山気が颯と座に沁みた。
— 泉鏡花 『唄立山心中一曲』 青空文庫
五分心を蒲鉾形に点る火屋のなかは、壺に充る油を、物言わず吸い上げて、穏かな※の舌が、暮れたばかりの春を、動かず守る。
— 夏目漱石 『虞美人草』 青空文庫
蒲鉾形に引戸を卸せば、上から錠がかかる。
— 夏目漱石 『虞美人草』 青空文庫
見ると、それは高々八、九円するかしないかの、十四金ぐらいの蒲鉾形の指輪なのです。
— 菊池寛 『島原心中』 青空文庫
蒲鉾形の天辺は二間くらいの高さはあるだろう。
— 夏目漱石 『坑夫』 青空文庫
袷を通して、襯衣を通して、蒲鉾形の月の光が肌まで浸み込んで来るようだ。
— 夏目漱石 『坑夫』 青空文庫
余はすぐ賛成して蒲鉾形の土塀を向側へ馳せ下りた。
— 夏目漱石 『満韓ところどころ』 青空文庫