卒然
そつぜん
形容詞-たる副詞-と
標準
sudden
文例 · 用例
しかも今夜の「新らしい工夫」に気付くと卒然と彼女の勇気が倍加した。
— 岡本かの子 『売春婦リゼット』 青空文庫
「何時でしょうか」と河田翁は卒然聞いた。
— 国木田独歩 『二老人』 青空文庫
「森影暗く月の光を遮った所へ来たと思うと少女は卒然僕に抱きつかんばかりに寄添って『貴様母の言葉を気にして小妹を見捨ては不可ませんよ』と囁き、その手を僕の肩にかけるが早いか僕の左の頬にべたり熱いものが触て一種、花にも優る香が鼻先を掠めました。
— 国木田独歩 『牛肉と馬鈴薯』 青空文庫
いやいやながら箸を取って二口三口食うや、卒然、僕は思った、ああこの飯はこの有為なる、勤勉なる、独立自活してみずから教育しつつある少年が、労働して儲けえた金で、心ばかりの馳走をしてくれる好意だ、それを何ぞやまずそうに食らうとは!
— 国木田独歩 『非凡なる凡人』 青空文庫
』 そして卒然起上がつて少年の前に跪き頭を大地に着けて『謹で崇め奉る、怠惰の神様!
— 国木田独歩 『怠惰屋の弟子入り』 青空文庫
この時十蔵卒然独り内に入りたり。
— 国木田独歩 『おとずれ』 青空文庫
』『ナニ別に、ただ少しばかし……』『今夜|宅で浪花節をやらすはずだから幸ちゃんもおいでなさいな、そらいつかの梅竜』お神さんは卒然言葉をはさんだ。
— 国木田独歩 『郊外』 青空文庫
」 卒然従者を顧みて立住まれる少年は、へいげん等を去ること数十歩ばかり後の方にありて、浪打際を散歩せるなり。
— 泉鏡花 『金時計』 青空文庫
作例 · 標準
彼は卒然として立ち上がり、部屋を出て行った。
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卒然の出来事に、誰もが言葉を失った。
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空に卒然と雷鳴が轟き、雨が降り出した。
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