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描破

びょうは
名詞動詞-サ変
1
標準
depicting thoroughly
文例 · 用例
君の逞しい特質と、新時代作家にふさはしい描破力とを僕は別の作で知つてゐる。
牧野信一 月評 青空文庫
彼独特の領域にして、北欧の風雪が培かつた奇峭、峻厳、冷酷の気は、あの粗ツぽく力強い筆致に遺憾なく描破されて居る。
田山録弥 文壇一夕話 青空文庫
これに限らず、すべてかれの作は、当時の『世相』を明かに指すやうに見せてゐるが、中でも、『男色大鑑』では、武士の状態が巧みに描破されてあつた。
田山録弥 西鶴小論 青空文庫
」 私のそれは時代を遠く戦乱の世にかりた伝奇小説ではあるものゝ、巻中に出没する多くの悪党共は、悉く奴等の姿をありのまゝ描破して、秘かに作者たる私が積年の鬱憤を晴さうといふ仕組みであつた。
牧野信一 ダニューヴの花嫁 青空文庫
何故ならマルクスがバルザックの作品を評したなかで、バルザックが政治的には王党派であったにもかかわらず彼の文学におけるリアリズムの力は、どんな経済学の本よりも当時のフランスの社会相とプロレタリアートの未来を描破しているという意味の言葉を云っている。
宮本百合子 今日の文学の展望 青空文庫
作家は、その場合、どんな力で、我血の流れる負傷のあとを調べ、そのように人情以上の力がわが人情を破壊したいきさつを摂取し、その経験によってなお強く人生を愛しつつ社会の現実を描破し得るであろう。
宮本百合子 パァル・バックの作風その他 青空文庫
人道主義的なセンチメンタリズムを蹴たおして、仮借なく現実を踏み越えて生きようとする気組も、作品として十分の落付いた肉づけ、客観的な描破力を伴わないと、結果としては案外に単純な神経性ヒロイズムやスリルの追求に堕す危険をもつのである。
宮本百合子 文芸時評 青空文庫
今日及び明日の作家には、文学の大道から、今日おびただしい犠牲を通じて行われている心を痛ましめる衝突と一刻も早く望まれる最善の解決とを、歴史性の動向につき入って観察し描破しようとする熱意、力量の蓄積、鍛練が希望されている筈である。
宮本百合子 文芸時評 青空文庫
作例 · 標準
このドキュメンタリーは、貧困問題の現状を克明に描破している。
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作家は、登場人物の複雑な心理を深く描破することに成功した。
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彼の描破する風景画は、見る者にその場の空気感を伝える。
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