労せずして
ろうせずして
表現副詞
標準
without labor
文例 · 用例
信念、信仰によってこれを享くるものは尽きせぬ動力を供給せられ、労せずして根気も敏活も働きの上に上るのであります。
— 岡本かの子 『仏教人生読本』 青空文庫
自分の心の醜さと、肉体の貧しさと、それから、地主の家に生れて労せずして様々の権利を取得していることへの気おくれが、それらに就いての過度の顧慮が、この男の自我を、散々に殴打し、足蹶にした。
— 燭をともして昼を継がむ。 『花燭』 青空文庫
洋服を着用し、高帽子を冠ることは思想界の人を労せずして、自然に之を為すなり。
— 北村透谷 『内部生命論』 青空文庫
三 行きついてみると、いかさま言葉の通り、算数手習い伝授、市毛甚之丞と看板の見える一軒が労せずして見つかりましたので、在否やいかにと、先ず玄関口にそっと歩みよりながら、家内の様子を見調べました。
— 後の旗本退屈男 『旗本退屈男 第三話』 青空文庫
3 目じるしが火の見やぐらというのっぽの背高でしたから、に組の火消し番所は労せずしてすぐと見つかりました。
— 身代わり花嫁 『右門捕物帖』 青空文庫
そのうちかれらのひとりが漂流者のごとくよそおって左門洞にきたり、助けをもとめて洞のなかにはいり、すきをうかがって戸を内からひらいて一味をみちびき、労せずしてこの洞を占領するつもりであると思う」「そのときにはどうするか?
— 佐藤紅緑 『少年連盟』 青空文庫
さうして徒らに組織立てやうとしないために、無理にする聯絡のカラクリがなく、労せずして(実は労してゐるのであらうが、文章に表はれた表面では――)強烈な迫力をもつ真実らしさを我物としてゐる。
— 坂口安吾 『文章の一形式』 青空文庫
日和下駄曳摺りながら歩いて行く現代の街路をば、歩きながらに昔の地図に引合せて行けば、おのずから労せずして江戸の昔と東京の今とを目のあたり比較対照する事ができるからである。
— 一名 東京散策記 『日和下駄』 青空文庫
作例 · 標準
敵軍の内部対立に乗じて、我が軍は一兵も損なうことなく労せずして重要な城を陥落させることができた。
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優れたシステムを導入したおかげで、これまで何時間もかかっていた集計作業が労せずして終わるようになった。
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親の莫大な遺産を労せずして手に入れた彼は、働くことを辞めて毎晩のように高級クラブで遊び歩いている。
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