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両蓋

りょうぶた
名詞
1
標準
hunting-case watch
文例 · 用例
勿論僕は快く彼にそれを与えた上、さらに、恰度持ち合せていた阿母の片見の金側時計、古風な厚ぼったい唐草の浮彫のしてある両蓋の金側時計を副えて贈りました。
渡辺温 象牙の牌 青空文庫
これの代りに、程経ってから両蓋のやはりウォルサムの銀側が出来た。
宮本百合子 時計 青空文庫
ぐるぐると両蓋の縁を巻いて、黄金の光を五分ごとに曲折する真中に、柘榴珠が、へしゃげた蓋の眼のごとく乗っている。
夏目漱石 虞美人草 青空文庫
両蓋に隙間なく七子を盛る金側時計が収めてあった。
夏目漱石 虞美人草 青空文庫
「こんなに静かなことは珍らしいです」 それはまた、両蓋の金時計を幾度も出して見る男――用が無くても船員に話しかける男――誰にでも飯が食へるかと訊ねる男。
岸田國士 あの顔あの声 青空文庫
中が四つに仕切って高いボツボツが出て両蓋になっているがこの鍋はまだ滅多に売っていない。
春の巻 食道楽 青空文庫
病人は平生から自分の持っている両蓋の銀側時計を弟の健三に見せて、「これを今に御前に遣ろう」と殆んど口癖のようにいっていた。
夏目漱石 道草 青空文庫
そして、やたらに大きく口をあけてあくびをすると、やたらに長くそのまま口をあけていた、それからのろのろとチョッキのポケットへ手を伸して、胴のふくらんだ恐ろしく大きな両蓋の金時計を引っ張り出し、蓋をあけてちょっと見ると、また同じく大儀そうにのろのろと、もとの所へしまい込んだ。
フョードル・ミハイロヴィッチ・ドストエフスキー 罪と罰 青空文庫
作例 · 標準
祖父の形見である両蓋の懐中時計は、今でも正確に時を刻んでいる。
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アンティークショップの店主が、美しい彫刻の施された両蓋を見せてくれた。
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彼はスーツのポケットから銀の両蓋を取り出し、時間を確認した。
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