枝川
えだがわ
名詞
標準
文例 · 用例
だが、心はまだしきりに今朝ジョホール河の枝川の一つで、銃声に驚いて見張った私達の瞳孔に映った原始林の厳かさと純粋さを想い起していた。
— 岡本かの子 『河明り』 青空文庫
そしてこの東側に在る村から町へ入るところでこの枝川に架かるのが藍染橋。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
伝馬船なら漸く二艘だけすり違えられる枝川であります。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
もとこの枝川は染物を晒したばかりでなく北に当る東京から南の多那川への曳船の河筋にも使ったので、両側の堤は、平に踏み慣らされ、満潮にやっと溢れを防ぐだけの高さで川に沿うております。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
水がぬるんで来て、枝川にのっ込みの鮒を釣ろうと竿さきを立てゝ動き歩く釣人の影が見えます。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
かみさんの死骸に向って、おい起ねえかよ、起ねえかよというだけよ」 その日の夕べ、西の方に夕焼雲が赤くさして、郭の塔々は金字に輝き、枝川の水も空の色を映して臙脂の色に流れています。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
しかし素人の釣客もだん/\巧者になり、鮒釣りの本場としてはこういう都会近くの荒し廻った川筋より、遠くの小利根の枝川から成田附近へ移って行きました。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
大きな四ッ手網を枝川の口々へかけているものも可なり有る。
— 幸田露伴 『夜の隅田川』 青空文庫