蟷螂の斧
とうろうのおの
名詞
標準
courageous but doomed resistance
文例 · 用例
炎天、日盛の電車道には、焦げるような砂を浴びて、蟷螂の斧と言った強いのが普通だのに、これはどうしたものであろう。
— 泉鏡花 『二、三羽――十二、三羽』 青空文庫
蟷螂の斧、このとき万一の僥倖すらも考へられぬ戦争で、死屍累々、家康は朱にそまり、傲然斧をふりあげて竜車の横ッ面をひつかいたが、手の爪をはがした。
— 坂口安吾 『二流の人』 青空文庫
四 龍車にむかう蟷螂の斧ということばがある。
— 火の巻 『宮本武蔵』 青空文庫
「笑止や、蟷螂の斧だ」 ニヤリと笑った若き武芸者は、さわぐ気色もなく身をかわして、左手に持った弓の弦がヒューッと鳴るほどたたきつけた。
— 吉川英治 『神州天馬侠』 青空文庫
あっと驚いて一同は飛び離れたが、「小癪な女め、蟷螂の斧だ」 と一人が懐剣の下を潜ってその手を捻じ上げた。
— 吉川英治 『剣難女難』 青空文庫
危ういかな投げ槍の小六、山陰きっての一刀流覇者大月玄蕃さえ、たッた今二の太刀を諦めて逃げたほどの鐘巻自斎に、いかに盲蛇に怯じずと云え、吾から蟷螂の斧をふるッて、飛びかかッた向う見ず、「おお……」 来れと体をそのままに構えた鐘巻自斎、「汝がこの小屋の投げ槍小六と申す奴よな。
— 吉川英治 『剣難女難』 青空文庫
蟷螂の斧とは、このことぞ」家康 天正十年はかくて暮れんとしていた。
— 第九分冊 『新書太閤記』 青空文庫
龍車に向う蟷螂の斧にひとしい。
— 望蜀の巻 『三国志』 青空文庫
作例 · 標準
強大な敵に立ち向かう彼の姿は、まさに蟷螂の斧だ。
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無謀な挑戦だと周りは言ったが、彼は蟷螂の斧を振りかざした。
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彼は蟷螂の斧と知りながらも、自分の信念を貫いた。
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