竜涎香
りゅうぜんこう異読 りゅうえんこう
名詞
標準
ambergris
文例 · 用例
上衣の裾は軽く廊下の大理石の上を曳いて、跡には麝香と竜涎香との匂を残した。
— BALTHASAR ALDRAMIN. KURZE LEBENSGESCHICHTE AUS DEM ALTEN VENEDIG. 『復讐』 青空文庫
私は、マントンで、巴里風の洒落た服装と、竜涎香のにおいとを私の車室へ運び入れて、それから私も、彼とだけずっと饒舌りこんで来た、若いルセアニアの商人が、私を、自分の前の空椅子へ招待するのに任せた。
— 長靴の春 『踊る地平線』 青空文庫
あるのは、ただ、ルセアニア人が残して行った微かな竜涎香の薫りと、一晩中密閉されていた彼女の体臭とが混合して、喫煙室のそれのように、重く揺らいでいる空気だけだった。
— 長靴の春 『踊る地平線』 青空文庫
これは洗面と含嗽の水なのですが、そのとき部屋の隅にある香炉に竜涎香を投げいれる。
— 久生十蘭 『ハムレット』 青空文庫
かすかに竜涎香が匂つた。
— 神西清 『夜の鳥』 青空文庫
……なおこの書持参の者は、かの少量の麝香と竜涎香について、余らの間に決定を見たる買取り値だんを御報告申し上ぐるはずに候。
— ELIZABETH AND ESSEX 『エリザベスとエセックス』 青空文庫
これはスペイン政府から給料を受けている男で、彼はこのチノコと、イギリスにいるフェライラとの間の通信を、持ってきたりいったりするために雇われた者であり、麝香と竜涎香の手紙は、チノコが書いたもので、あて先は変名になっているが、フェライラであるという。
— ELIZABETH AND ESSEX 『エリザベスとエセックス』 青空文庫
この息子の値だんは五万クラウンであって、麝香と竜涎香の手紙もこの取引に関するものにほかならない。
— ELIZABETH AND ESSEX 『エリザベスとエセックス』 青空文庫
作例 · 標準
かつてはマッコウクジラの腸内で結石化した竜涎香が、海を漂い海岸に打ち上げられることで偶然発見されていた。
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その高級な香水は、合成香料ではなく本物の竜涎香をベースノートに使用しており、官能的で深みのある香りがする。
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古代の王族たちは、黄金と同じくらいの重さで取引された希少な竜涎香を、媚薬や薫香として珍重したという。
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