立ち竦み
たちすくみ
名詞
標準
文例 · 用例
朱に染みたるわが手を見つつ、重傷に唸く声を聞ける白糸は、戸口に立ち竦みて、わなわなと顫いぬ。
— 泉鏡花 『義血侠血』 青空文庫
私はこの間に挟まってまた立ち竦みました。
— 夏目漱石 『こころ』 青空文庫
私は棒立ちに立ち竦みました。
— 夏目漱石 『こころ』 青空文庫
柿丘でなくとも、どのような男だって、雪子夫人のような女に出遭うと、立ち竦みでもしたかのように彼女から遠のくことが出来なくなるだろう。
— 海野十三 『振動魔』 青空文庫
「おお、これは……」 といったきり、彼は化石のように立ち竦み、普段は赤いその顔からはサッと血の気が一滴のこらず退いてしまった。
— 海野十三 『地球盗難』 青空文庫
すると、――」「すると、この人造人間めが、博士を殺ったことになる……のかなア」「えッ、この人造人間が殺害犯人とは……」 一同は慄然としてその場に立ち竦み、この不気味な鋼鉄の怪物をこわごわ見やった。
— 海野十三 『人造人間事件』 青空文庫
(男の呆れて立ち竦みいるをあとに残し置き、女は平気にて歩み去る。
— モルナール・フェレンツ Molnar Ferenc 『最終の午後』 青空文庫
海賊どもは地面に根が生えたように立ち竦み、眼玉が顔から跳び出そうであった。
— 宝島 『宝島』 青空文庫