乞食坊主
こじきぼうず異読 こつじきぼうず
名詞
標準
Buddhist monk
文例 · 用例
僕の父が出て來てみると、見知らぬ薄汚ない風采をした、一見乞食坊主のやうに見える男が――と父は後に僕に話した――横柄にかまへて「朔太郎君は居ますか」と言つたので、てつきり何かの不良記者かゆすりの類と考へ、散歩中の不在を幸にして、すげなく追ひ歸してしまつたさうだ。
— 萩原朔太郎 『追憶』 青空文庫
後に父からそれを聞いて、僕は風采から想像し、或はその乞食坊主が牧水氏でないかと思つた。
— 萩原朔太郎 『追憶』 青空文庫
そうしてわが日本の、乞食坊主に類した一人の俳人|芭蕉は、たったかな十七文字の中に、不可思議な自然と人間との交感に関する驚くべき実験の結果と、それによって得られた「発見」を叙述しているのである。
— 寺田寅彦 『科学と文学』 青空文庫
明和九年の行人坂の火事には南西風に乗じて江戸を縦に焼き抜くために最好適地と考えられる目黒の一地点に乞食坊主の真秀が放火したのである。
— 寺田寅彦 『函館の大火について』 青空文庫
三味線背負った乞食坊主が、引掻くようにもぞもぞと肩を揺ると、一眼ひたと盲いた、眇の青ぶくれの面を向けて、こう、引傾って、熟と紫玉のその状を視ると、肩を抽いた杖の尖が、一度胸へ引込んで、前屈みに、よたりと立った。
— 泉鏡花 『伯爵の釵』 青空文庫
あの漂泊の芸人は、鯉魚の神秘を視た紫玉の身には、もはや、うみ汁のごとく、唾、涎の臭い乞食坊主のみではなかったのである。
— 泉鏡花 『伯爵の釵』 青空文庫
今日も私は俳句屋だつた(午前は乞食坊主だつたが)。
— 伊佐行乞 『行乞記』 青空文庫
「図太い乞食坊主だ。
— 新美南吉 『良寛物語 手毬と鉢の子』 青空文庫
作例 · 標準
托鉢に回る乞食坊主の姿を、最近では都心で見かけることは滅多にない。
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「お布施を強要するような乞食坊主には、一銭も出す必要はないよ。」
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道端に座り込み、経を唱えながら施しを待つ乞食坊主が一人いた。
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