とて
とて
助詞
標準
even
文例 · 用例
その空をみながら、また街の中をみながら、歩いてゆく私はもはや此の世のことを考へず、さりとて死んでいつたもののことも考へてはゐないのです。
— 中原中也 『死別の翌日』 青空文庫
5向ふに、水車が、見えてゐます、 苔むした、小屋の傍、ではもう、此処からお帰りなさい、お帰りなさい 僕は一人で、行けます、行けます、僕は、何を云つてるのでせう いいえ、僕とて文明人らしくもつと、他の話も、すれば出来た いいえ、やつぱり、出来ません出来ません。
— 中原中也 『別離』 青空文庫
但しそれとても一朝一夕に叶ふことでもありますまいが、そのためにはまづ、詩人が一体に固くなりすぎてゐることが、まづは打解されなくてはなりますまい。
— 中原中也 『近時詩壇寸感』 青空文庫
汝が底を探りたる、者とてはなく、汝がゆたけき内奥を、知るものとてなかりけり、さまで汝等秘密をば、守らんこと敏なりき!
— ――人と海―― 『海の詩』 青空文庫
みよ兄は手に水桃をささげもち、いつさんにきみがかたへにしたひよる、この東京の日くれどき、兄の戀魚は青らみてゆきて、日毎にいたみしたたり、いまいきもたえだえ、あい子よ、ふたり哀しき日のしたに、ひとしれず草木の種を研ぐとても、さびしきはげに我等の素脚ならずや。
— 萩原朔太郎 『幼き妹に』 青空文庫
ああ汝の肖像、われらおよばぬ至上にあり、金屬の中にそが性の祕密はかくさる、よしわれ祈らば、よしやきみを殺さんとても、つねにねがはくば、われが樂欲の墓場をうかがふなかれ、手はましろき死體にのび、光る風景のそがひにかくる。
— 萩原朔太郎 『光る風景』 青空文庫
ああ、われのみの、われのみの聖なる遊戲、知るひととてもありやなしや、怒れば足深空に跳り、その靴もきらめききらめき、涙のみくちなはのごとく地をはしる。
— 萩原朔太郎 『光る風景』 青空文庫
月蝕皆既萩原朔太郎みなそこに魚の哀傷、われに涙のいちじるく、きみはきみとて、ましろき乳房をぬらさむとする。
— 萩原朔太郎 『月蝕皆既』 青空文庫
標準
even if ...
標準
because ...
標準
with the purpose of ...