横綴じ
よことじ
名詞
標準
oblong binding
文例 · 用例
堺屋出入りの諸屋敷の分は一切あつめて横綴じの厚い一冊に書き止めてあるのであるから、小幡という名を一々拾い出して行くだけでも、その面倒は容易でなかった。
— お文の魂 『半七捕物帳』 青空文庫
横綴じになっている桜痴居士直筆の原稿を渡されて、賢二が二幕、わたしが三幕を浄書するはずのところを、賢二は劇場の仕事が忙がしいというので、わたしが序幕から四幕目までを引受けることになった。
— 岡本綺堂 『明治劇談 ランプの下にて』 青空文庫
「まずうちへ帰ると婆さんが横綴じの帳面を持って僕の前へ出てくる。
— 夏目漱石 『琴のそら音』 青空文庫
すると、捜索隊の一人が、山の古宮の境内の青萱の中から拾ったとて、美濃横綴じの手帳を持って来た。
— 江見水蔭 『壁の眼の怪』 青空文庫
その、横綴じの長い帳面の表には「発願奇特帳」とある。
— こけ猿の巻 『丹下左膳』 青空文庫
――「八丁堀合点長屋店人釘抜藤吉捕物|覚書」という題で遺っている、大福帳のような体裁の、半紙を長く二つ折りにした横綴じの写本である。
— 宙に浮く屍骸 『釘抜藤吉捕物覚書』 青空文庫
半紙を横綴じしたものへ、矢立の墨で書いたらしい粗末な旅行メモである。
— 野村胡堂 『胡堂百話』 青空文庫