摘み上げる
つまみあげる
動詞
標準
文例 · 用例
然も草の方へは気が行って居ないので、その茎を指でおさえても、摘み上げる術さえ知らなかった。
— 松永延造 『職工と微笑』 青空文庫
四、五人の女給は一度に声を揚げて椅子から飛び退き、長い袂をかかえるばかりか、テーブルから床に滴る飛沫をよける用心にと裾まで摘み上げるものもある。
— 永井荷風 『つゆのあとさき』 青空文庫
そして、造作なく一つをピンセットで摘み上げると、眼鏡の穴にはめて、ねじまわしで、くるくるとまわしました。
— 小川未明 『小さなねじ』 青空文庫
佐の市は手探り乍ら、馴れた様子で、その十番目の鍼を取り上げました、巻軸になった竜頭は六分、これは定法です、毛の様に伸びた穂は、四寸あまり、それを右手に摘み上げると、穂先を左の指の腹で軽く撫でて見ます。
— 野村胡堂 『禁断の死針』 青空文庫
………福子は此の手紙の一字一句を胸に置いて、庄造とリヽーのすることにそれとなく眼をつけてゐるのだが、小鰺の二杯酢を肴にしてチビリ/\傾けてゐる庄造は、一と口飲んでは猪口を置くと、「リヽー」と云つて、鰺の一つを箸で高々と摘まみ上げる。
— 谷崎潤一郎 『猫と庄造と二人のをんな』 青空文庫
一匹やつては一杯飲んで、「リヽー」と呼びながら次の一匹を摘まみ上げる。
— 谷崎潤一郎 『猫と庄造と二人のをんな』 青空文庫
………福子はこの手紙の一字一句を胸に置いて、庄造とリリーのすることにそれとなく眼をつけているのだが、小鰺の二杯酢を肴にしてチビリチビリ傾けている庄造は、一と口飲んでは猪口を置くと、「リリー」と云って、鰺の一つを箸で高々と摘まみ上げる。
— 谷崎潤一郎 『猫と庄造と二人のおんな』 青空文庫
一匹やっては一杯飲んで、「リリー」と呼びながら次の一匹を摘まみ上げる。
— 谷崎潤一郎 『猫と庄造と二人のおんな』 青空文庫