居回り
いまわり
名詞
標準
one's surroundings
文例 · 用例
東京居回りの川筋に鰻が絶えて近県の輸入ものが千住へどしどし、それでも明治の中頃までは大川に生簀があって、沼育ちのあくも抜け、江戸前でとおっていたが、三十年頃から水質の変化に大川の生簀も引き揚げ、以後は水道利用の水舟囲い、そのうえ遠国の場違いが幅を利かせて現代式ウナ丼の流行。
— 山本笑月 『明治世相百話』 青空文庫
今日からはくらい海の底の泥を私共は這いまわります。
— 宮沢賢治 『双子の星』 青空文庫
「赤いてながのくぅも、 天のちかくをはいまわり、 スルスル光のいとをはき、 きぃらりきぃらり巣をかける。
— 宮沢賢治 『蜘蛛となめくじと狸』 青空文庫
ある時は、眼に見えぬ魂か何ぞのように、ズルズルズルと音を立てながら麦打ち場から舞い上って、地続きの廃業した瓦焼場から、これも夜逃げをした紺屋の藍干場へかけて狂いまわり、又は、森の中に立ちあらわれて、見る人も聞く人もない淋しい、悲しい心を、落葉と共に渦巻き鳴らしつつ暗い木立の奥に迷い込んで行く。
— 夢野久作 『塵』 青空文庫
何だろうとそこいらを見まわしますと、そこの白壁によせかけてあったサイダーの瓶に一匹の虻が落ち込んで、ブルンブルンと狂いまわりながら、「ドウゾ助けて下さい。
— 夢野久作 『虻のおれい』 青空文庫
助けて下さい、助けて下さい」 と泣いて狂いまわります。
— 夢野久作 『虻のおれい』 青空文庫
豊吉はお花が土蔵の前の石段に腰掛けて唱う唱歌をききながら茶室の窓に倚りかかって居眠り、源造に誘われて釣りに出かけて居眠りながら釣り、勇の馬になッて、のそのそと座敷をはいまわり、馬の嘶き声を所望されて、牛の鳴くまねと間違えて勇に怒られ、家じゅうを笑わせた。
— 国木田独歩 『河霧』 青空文庫
しばらくして、ピリピリッとおなかのあたりが波をうったと思いますと、クロは四つんばいになって、おりの中をこまのようにくるいまわりました。
— 新美南吉 『正坊とクロ』 青空文庫
作例 · 標準
彼は、自分が住む居回りの治安の悪さに悩んでいた。
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商店街の再開発で、昔ながらの居回りの風景が一変した。
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都会の喧騒を離れ、緑豊かな居回りで静かに暮らしたい。
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