影のある
かげのある
表現形容詞-語幹
標準
gloomy (of a person)
文例 · 用例
以上は単に便宜上主として『灰汁桶』だけについて例証したのであるが、読者にしてもし同様の見地に立って他の巻々を点検するだけの労を惜しまれないならば、私のここに述べた未熟な所論の中に多少の真の片影のあることを認めてもらえるであろうと信ずる。
— 寺田寅彦 『連句雑俎』 青空文庫
同じものが三枚送られて来たのだが、その中でも割合、顔の色が黒く、陰影のあるのを選んで履歴書などと一緒に、きのう速達で研究所へ送ってやったのである。
— 太宰治 『正義と微笑』 青空文庫
口を、どんなに、とがらせたって、陰影のある顔にはならない。
— 太宰治 『正義と微笑』 青空文庫
幼い頃から世の辛酸を嘗めて来た人に特有の、磊落のやうに見えながらも、その笑顔には、どこか卑屈な気弱い影のある、あの、はにかむやうな笑顔でもつて、お傍の私たちにまでいちいち叮嚀にお辞儀をお返しなさるのでした。
— 太宰治 『右大臣実朝』 青空文庫
幼い頃から世の辛酸を嘗めて来た人に特有の、磊落のように見えながらも、その笑顔には、どこか卑屈な気弱い影のある、あの、はにかむような笑顔でもって、お傍の私たちにまでいちいち叮嚀にお辞儀をお返しなさるのでした。
— 太宰治 『鉄面皮』 青空文庫
黒い人影のあるところからは、赤く丸い小さな光が、あるときは強くあるときは弱く、金属製の煙管を受ける皿で、阿片の燃える火が大きく小さくなっているのだ。
— THE MAN WITH THE TWISTED LIP 『唇のねじれた男』 青空文庫
小柄なヒステリイの強い眼の下に影のある年増女の顔が浮んで来ると、彼は己をふうわりと包んでいた靄の裂目が出来たように感じた。
— 田中貢太郎 『文妖伝』 青空文庫
ちゃぶ台の向いには髪を櫛巻にした、主翁よりも一まわりも年下に見える目の下に影のあるお媽さんが酒の対手になっていたが、お媽さんは新吉のおりて来るのを待ちかねていたという容であった。
— 田中貢太郎 『女の首』 青空文庫
作例 · 標準
「あのバーテンダーさん、どこか影のある表情がミステリアスで素敵よね」
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彼は過去に大きな挫折を経験したせいか、少し影のある雰囲気を纏っている。
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華やかなアイドルの影のある一面を知り、さらにファンになってしまった。
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