螺貝
にしがい
名詞
標準
文例 · 用例
ある時夫人が、江の島に遊んだ土産として、大きな法螺貝を買って帰った。
— 室生犀星と佐藤春夫の二詩友を偲びつつ 『小泉八雲の家庭生活』 青空文庫
そういう時の夜などに、ヘルンの書斎から法螺貝の音が聞えて来ると、それが広い家中に響き渡って、ボオボオと余韻の浪をうって伝って来る。
— 室生犀星と佐藤春夫の二詩友を偲びつつ 『小泉八雲の家庭生活』 青空文庫
イサックは法螺貝のように折れまがって床に跪いた。
— 吉行エイスケ 『地図に出てくる男女』 青空文庫
手に手に紅だの、萌黄だの、紫だの、彩った螺貝の独楽。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫
十時半、ヴェランダから法螺貝が響く。
— 中島敦 『光と風と夢』 青空文庫
そのとき何処からともなく、法螺貝の音が聞えました、つゞいて人馬のひゞきが起りました。
— 童話集 『小熊秀雄全集-14』 青空文庫
その中を、渚では法螺貝が鳴り渡り、土人どもは、櫂や帆桁に飛びついた。
— 小栗虫太郎 『紅毛傾城』 青空文庫
勇気をはげます貝の音が万一いつもよりも弱いときは、ます/\士気を弱める基であると思ったので、小早川自身がその法螺貝を取って、馬上で高くふき立てると、それが北風に冴えて、味方は勿論、敵の陣中までもひゞき渡る。
— 岡本綺堂 『三浦老人昔話』 青空文庫