山の井
やまのい
表現名詞
標準
mountain well
文例 · 用例
さきにはむすびて手を洗ひし、青薄茂きが中の、山の井の水を汲みて、釣瓶を百合の葉にそゝぎ、これせめてものぬれ事師。
— 泉鏡花 『逗子より』 青空文庫
山の井に棹さす百合の雫かな やがて下山いたし候へば、麓の流に棲むものの、露も水も珍しからぬを、花の雫をなつかしむや、沢蟹さら/\と芦を分けて、三つ四つならず道ばたに出迎へ候。
— 泉鏡花 『逗子より』 青空文庫
三※の花咲き湿る、山の井よ、下井の水も滴るらしき。
— 北原白秋 『海阪』 青空文庫
三※の花咲き湿る、山の井の、下井の水も滴るらしき。
— 北原白秋 『篁』 青空文庫
さきには汗出でて咽喉渇くに、爺にもとめて山の井の水飲みたりし、その冷かさおもい出でつ。
— 泉鏡花 『清心庵』 青空文庫
二十一 築地|明石町に山の井|光起といって、府下第一流の国手がある、年紀はまだ壮いけれども、医科大学の業を卒えると、直ぐ一年志願兵に出て軍隊附になった、その経験のある上に、第二病院の外科の医員で、且つ自宅でも診察に応じている。
— 泉鏡花 『三枚続』 青空文庫
山の井の家には薬局、受附など真白な筒袖の上衣を絡って、粛々と神の使であるがごとく立働くのが七人居て、車夫が一人、女中が三人。
— 泉鏡花 『三枚続』 青空文庫
記者遠山金之助は、愛吉からこの山の井の名を聞くと、一層、聞く話に身が入った、蓋しかねて自分は医学士と別懇であったせいである。
— 泉鏡花 『三枚続』 青空文庫
作例 · 標準
登山者は、枯渇寸前の「山の井」から最後の水を汲んだ。
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古い地図には、隠された「山の井」の場所が記されていた。
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「喉が渇いたな…」「あそこの岩陰に、「山の井」があったはずだよ。」
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