愛嬌者
あいきょうもの
名詞
標準
pleasant person
文例 · 用例
これは、すぐ近所の新聞社の二の面の(三の面の人は概して、飲みそうで飲まない)豪傑兼|愛嬌者である。
— 国木田独歩 『号外』 青空文庫
」といって、塗盆を片頬にあてて吻々と笑った、聞えた愛嬌者である。
— 泉鏡花 『黒百合』 青空文庫
生娘の袖誰が曳いてか雉子の聲で、ケンもほろゝの無愛嬌者、其癖甘いから不思議だとさ。
— 泉鏡花 『神樂坂七不思議』 青空文庫
ほんとに鸚鵡は愛嬌者です。
— 山村暮鳥 『ちるちる・みちる』 青空文庫
ね」と、僕が答えるとたん、から紙が開いて、細君が熱そうなお燗を持って出て来たが、大津生れの愛嬌者だけに、「えろうお気の毒さまどすこと」と、自分は亭主に角のない皮肉をあびせかけ、銚子を僕に向けて、「まア、一杯どうどす?
— 岩野泡鳴 『戦話』 青空文庫
……私は、この頃だんだん愛嬌者になって行きますわ。
— 菊池寛 『貞操問答』 青空文庫
この小男の愛嬌者は、朝鮮の労働者と、ことに親しかった。
— ――生きる為に―― 『山谿に生くる人々』 青空文庫
その頃から久米は天性の才気とその野次性と茶気との為に、教室でなくてはならぬ愛嬌者になつてしまつて居た。
— 菊池寛 『学生時代の久米正雄』 青空文庫
作例 · 標準
彼は根っからの愛嬌者で、配属からわずか一週間で部署のムードメーカーとして誰からも好かれるようになった。
商店街の福引き会場で笑顔を絶やさない彼女は、近所でも評判の愛嬌者として老若男女から親しまれている。
末っ子の長男はなかなかの愛嬌者で、いたずらをして叱られていても、どこか憎めない表情で周囲を和ませてしまう。
その看板犬は大変な愛嬌者で、初対面の客にも尻尾を振って近寄り、すぐにお腹を見せて甘えはじめた。