玄関番
げんかんばん
名詞
標準
doorkeeper
文例 · 用例
世に、緋、紫、金襴、緞子を装うて、伽藍に処すること、高家諸侯の如く、あるいは仏菩薩の玄関番として、衆俗を、受附で威張って追払うようなのが少くない。
— 泉鏡花 『七宝の柱』 青空文庫
かつて少年の頃、師家の玄関番をしていた折から、美しいその令夫人のおともをして、某子爵家の、前記のあたりの別荘に、栗を拾いに来た。
— 泉鏡花 『木の子説法』 青空文庫
何でも人間の身体に附属したものは、爪であろうが、垢であろうが、要らないものは一つもないとね、その中でも往来の塵埃なんぞに、肺病の虫がまざって、鼻ンなかへ飛込むのを、髯がね、つまり玄関番見たようなもので、喰留めて入れないンだッさ。
— 泉鏡花 『化銀杏』 青空文庫
豊島家の玄関番から給費生、大学の秀才、天下の豊島の眼がねに叶って娘の婿、大学教授、まずとん/\拍子でございましたでしょうか。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
父は若いときから玄関番や使い走りに人から使われおち/\机に向って勉強したことがない。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
単にそう云えば梓が酷く意気地のないように聞えるけれども、人の召使は我が召使ではない、玄関番の書生が、来客の履を取って送迎するのを見て、来客たるもの、自家を尊大にして己に従うものだと思うのは失敬であろう。
— 泉鏡花 『湯島詣』 青空文庫
鳳仙花の咲いた処でぬっと出て来たのは玄関番、洗晒した筒袖の浴衣に、白地棒縞の袴を穿いた、見知越の書生で、(やあ、貴女でありますか、勝手に居た女中が女の明巣覗が入ったっていうですからな。
— 泉鏡花 『三枚続』 青空文庫
例のようにどこの玄関番かと思われる風体をして、髪を刈る時のほか剃らない顎ひげを一二|分ほども延ばして、頑丈な容貌や体格に不似合いなはにかんだ口つきで、田島という、男のような女学者と話をしている様子が見えるようだった。
— 有島武郎 『或る女』 青空文庫
作例 · 標準
高級料亭の入り口では、玄関番が丁寧に客を出迎えている。
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昔の大きな屋敷には、必ずと言っていいほど玄関番がいたものだ。
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彼はそのホテルの玄関番として、30年以上も勤め上げている。
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