木舞
こまい
名詞
標準
文例 · 用例
不弥の宮の高殿では、垂木の木舞に吊り下げられた鳥籠の中で、樫鳥が習い覚えた卑弥呼の名を一声呼んで眠りに落ちた。
— 横光利一 『日輪』 青空文庫
しばらく棲んだ自分の小屋でありながら、下からしみじみ見あげる自然木の垂木や小枝の木舞いはひどく馴染みのないものであった。
— 本庄陸男 『石狩川』 青空文庫
木舞をつける際には金槌のひと打ちで釘をすっかり打ちこむことができるのをおもしろく思った。
— WALDEN, OR LIFE IN THE WOODS 『森の生活――ウォールデン――』 青空文庫
彼はある日、口先きだけでなく実地に模範を示そうとくわだて、袖をまくりあげ、左官屋のこね板を引ったくって、難なく鏝に土をのせて、自信たっぷりの顔つきで頭上の木舞を見さだめ、それをめがけて大胆な動作におよんだ。
— WALDEN, OR LIFE IN THE WOODS 『森の生活――ウォールデン――』 青空文庫
愚かにもただの木舞いや漆喰に釘を打ちこむ者になりたくない。
— WALDEN, OR LIFE IN THE WOODS 『森の生活――ウォールデン――』 青空文庫
」 彼女は自分がもうずっとずっと前から材木屋をしているような気がし、この世の中で一ばん大切で必要なものは材木のように思えて、桁材だの、丸太だの、板割だの、薄板だの、小割だの、木舞だの、台木だの、背板だの……といった言葉の中に、何となく親身なしみじみした響きが聞きとれるのだった。
— DUSHECHKA 『可愛い女』 青空文庫
一尺も掘ると、その下は土蔵を壊した時の、壁土や瓦や貫や木舞が投込んであるというから――」 治助の声でした。
— 招く骸骨 『銭形平次捕物控』 青空文庫
四 治助が言った通り、一尺ほどの下は木舞やガラクタが主で、何のわけもなく井戸は掘下げられます。
— 招く骸骨 『銭形平次捕物控』 青空文庫