整い
ととのい
名詞
標準
文例 · 用例
「相談は整いました。
— 泉鏡花 『唄立山心中一曲』 青空文庫
そこは、徹頭徹尾、攻撃に終始する既成政党の演説会に比して、よほど整い、つじつまが会っている。
— 黒島傳治 『選挙漫談』 青空文庫
それは左右から迫り過ぎていて、その上、型を当てて描いたもののように濃く整い過ぎている。
— 岡本かの子 『雛妓』 青空文庫
娘は少しおかめ型の顔をしてマネキン人形のような美しさに整い過ぎているようだが、頬や顎のふくらみにはやっぱり若さの雫が滴っていた。
— 岡本かの子 『巴里祭』 青空文庫
柚木は額を小さく見せるまでたわわに前髪や鬢を張り出した中に整い過ぎたほど型通りの美しい娘に化粧したみち子の小さい顔に、もっと自分を夢中にさせる魅力を見出したくなった。
— 岡本かの子 『老妓抄』 青空文庫
向うから、目鼻立ちのよく整い切った色白の村娘が来た。
— 岡本かの子 『兄妹』 青空文庫
純白になりかけの髪を総髪に撫でつけ、立派な目鼻立ちの、それがあまりに整い過ぎているので薄倖を想わせる顔付きの老人である。
— 岡本かの子 『家霊』 青空文庫
間もなく貞二が運ぶ酒肴整いければ、われまず二郎がために杯を挙げてその健康を祝し、二郎次にわがために杯を挙げかくて二人ひとしく高く杯を月光にかざしてわが倶楽部の万歳を祝しぬ。
— 国木田独歩 『おとずれ』 青空文庫