亀甲形
きっこうがた
名詞
標準
tortoiseshell pattern
文例 · 用例
百貨店の大きな出庇の亀甲形の裏から金色の光線が頸の骨を叩き付けるほど浴せかける。
— 岡本かの子 『街頭』 青空文庫
池の表面の氷結した上に適度の降雪があった時に、その面に亀甲形の模様ができる、これには、一方では弾性的不安定の問題、また対流の問題なども含まれているようであるが、この亀甲模様の亀甲形の中心にできる小さな穴から四方に放射して、「ひとで」形の模様ができる。
— 寺田寅彦 『自然界の縞模様』 青空文庫
驚いて法師が、笠に手を掛け、振返ると、亀甲形に空を劃った都会を装う、鎧のごとき屋根を貫いて、檜物町の空に※と立つ、偉大なる彗星のごとき火の柱が上って、倒に迸る。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫
湯の谷の屋根に処々立てた高張の明が射して、眼のあたりは赤く、四方へ黒い布を引いて漲る水は、随処、亀甲形に畝り畝り波を立てて、ざぶりざぶりと山の裾へ打当てる音がした。
— 泉鏡花 『黒百合』 青空文庫
袖さえ軽い羽かと思う、蝶に憑かれたようになって、垣の破目をするりと抜けると、出た処の狭い路は、飛々の草鞋のあと、まばらの馬の沓の形を、そのまま印して、乱れた亀甲形に白く乾いた。
— 泉鏡花 『瓜の涙』 青空文庫
太平洋に面した海岸の巖石が、地質の関係で、亀甲形や菊皿のような形に一面並んでいる、先に南洋の檳榔樹、蘭科植物などが繁茂した小島が在る。
— 宮本百合子 『九州の東海岸』 青空文庫
亀甲形の葛の筒袖に萌黄の袖無しを纏っている。
— 国枝史郎 『神州纐纈城』 青空文庫
そして十字形のよりももつと複雑な形のもの、例へば石垣を積んだやうな形のや、亀甲形のなどの縫ひ方を教へられた。
— 加能作次郎 『世の中へ』 青空文庫
作例 · 標準
襖には、伝統的な亀甲形の組子がはめ込まれていた。
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その陶器の皿には、職人技が光る精緻な亀甲形が描かれていた。
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雪の結晶がよく見ると、きれいな亀甲形に見えることがある。
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