搏風
搏風
名詞
標準
文例 · 用例
その奥の、搏風だけゴチック賽に造った、ペンキ塗のがらくた普請が会堂で、仏蘭西語を習いに行く、少数の青年の外には、いつまで立っても、この中へ這入って来る人はない。
— 森鴎外 『青年』 青空文庫
而して彼等の色彩に對する要求は之を以つて滿足せずに、汽船宿の搏風を赤く塗り、和洋折衷の鰹船の舷を群青で飾るのである。
— 木下杢太郎 『海郷風物記』 青空文庫
家の正面には搏風がある。
— THE DEVIL IN THE BELFRY 『十三時』 青空文庫
家々の搏風からは、市の定色に染めた旗がひらめいている。
— シュニッツレル Arthur Schnitzler 『みれん』 青空文庫
自分達も復活して、低い家の鬱陶しい間から出たり、手職や商売の平生の群を離れたり、頭の上を押さえている屋根や搏風の下を遁れたり、925肩の摩れ合うような狭い巷や礼拝堂の尊い闇から出たりして、外の明を浴びているのだから、無理は無い。
— FAUST. EINE TRAGODIE 『ファウスト』 青空文庫
だがお前方はあの屋根の搏風を支えた梁に、黐に著いた鶇のように、並べて吊るされるのだ。
— FAUST. EINE TRAGODIE 『ファウスト』 青空文庫
曲がりくねった、狭い町、とんがった搏風、けちな市場、大根、菜っ葉、葱がある。
— FAUST. EINE TRAGODIE 『ファウスト』 青空文庫