孤塁
こるい
名詞
標準
isolated stronghold
文例 · 用例
二千余年の長夜の暗漸やく明けて、この国に新らしき生命の光もゆるや、彼も亦単身|孤塁、吟杖を揮つて赤門校裡の書窓より新声を絶叫したるの一人なりき。
— 石川啄木 『閑天地』 青空文庫
あたり一帯を、官員屋敷に取り囲まれてしまった中にはさまって、せめてもこの孤塁だけは守り通そうというように、うるんだ灯のいろの残っている街だった。
— 佐々木味津三 『山県有朋の靴』 青空文庫
孤塁奮闘松本泰さんが、女房役の中野圭介さんと、『探偵文芸』を発刊し、斯界に貢献しているのも、決して見遁してはなりませんね」問「優秀なる日本の探偵小説家には、どんな人達がいるのでしょう?
— 国枝史郎 『大衆文芸問答』 青空文庫
此時に当つて、敗残の将が孤塁に拠るやうに、稍久しく漢医方のために地盤の一隅を占有した人がある。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
しかもそののち年ならずして人気、一代を圧倒した金語楼はもはや昔日の落語家ならず身辺多彩の喜劇俳優として不朽の青春をもてあそびおり、二十年一日、旧東京招き行燈の灯影を恋おしみ、寄席文学の孤塁を守りいるものは、私ひとりとなってしまった。
— 正岡容 『寄席行燈』 青空文庫
家庭は資本主義社会に於ける封建遺制の孤塁である。
— 戸坂潤 『思想と風俗』 青空文庫
やむなく、夜毎に、全山に大篝火を焚きつらねて、彼方の味方の孤塁に、遠く、士気を添えている程度にとどまった。
— 吉川英治 『黒田如水』 青空文庫
おれは百三十人の生き残りの部下とともに、五十六高地の孤塁を守って、三千の敵を追いちらし、後続部隊との連絡を全うした。
— 江戸川乱歩 『影男』 青空文庫
作例 · 標準
「こりゃ又!雨が急に強くなってきたじゃないか!」
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