口巧者
くちごうしゃ
形容動詞名詞
標準
smooth-spoken
文例 · 用例
その無自覚さと口巧者さは、鳥の無自覚と口巧者そっくりである――。
— 夢野久作 『東京人の堕落時代』 青空文庫
或声 口巧者な横着ものめ!
— 芥川龍之介 『闇中問答』 青空文庫
いやしくも人間たるものが金儲の意味さえ知らないで、こむずかしい口巧者な事を云うから、気の毒だと云うのでどてらは笑ったのである。
— 夏目漱石 『坑夫』 青空文庫
僻みとも口巧者とも思わなかった。
— 夏目漱石 『道草』 青空文庫
中村のうちではもう、「ああ筑阿弥どんの家のせがれか、あの白痴猿ときては、口巧者ばかりで、使いものになりゃあせん」 と、定評がついて、もう世話してくれる人もない。
— 第一分冊 『新書太閤記』 青空文庫
「ヘエ……」と四ツ目屋の新助も、少し勝手がちがって、常の口巧者にも似ずまじまじとその娘を見直さずにはいられない。
— 吉川英治 『江戸三国志』 青空文庫
この外道めが」 それに対して、なおまだ、なにか口巧者に、説得しようとする八郎太に、多くもいわせず、いきなり機先を制して、伝次の方から抜き打ちを浴びせた一刀が、ぎゃッと、谺をよんだのだった。
— 婆娑羅帖 『私本太平記』 青空文庫