岩が根
いわがね
名詞
標準
文例 · 用例
私部小室手書 理も否も問はぬ血氣一偏の壯夫等は、岩が根も押別けて通らむ勢であるが、今事の始終を聞き、又此の遺書を讀み聞かせられて、中には感極まり聲を立てゝ泣くものもあつた。
— 伊藤左千夫 『古代之少女』 青空文庫
山の気の神処の澄み、岩が根の言問ひ止み、かいかがむ荒素膚の荒魂の神魂び、神つどへる水上は思ふべきかな。
— 北原白秋 『海豹と雲』 青空文庫
言問岩が根に言問はむ、いにしへもかかりしやと。
— 北原白秋 『海豹と雲』 青空文庫
夏は岩が根、白牡丹、白光放つ番ひ鳩。
— 北原白秋 『海豹と雲』 青空文庫
雲端に霾る、と桃青居士の誇張した岩が根道も、追ひ剥ぎの出るに値する位は、人通りもあつたのである。
— 折口信夫 『山のことぶれ』 青空文庫
そして何でもこの時知らぬ顔の岩が根を埋没しないでは止まないといったように、幾重にも重り合って犇々と押し寄せているさまだ。
— 木暮理太郎 『釜沢行』 青空文庫