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竜の口

たつのくち
名詞
1
標準
dragon-head gargoyle
文例 · 用例
私が二、三日前、ふと夜店で手に入れた天保七年の御江戸分間地図を見ると、道三橋から竜の口、八代洲河岸にかけて、諸大名や、林|大学頭の御上屋敷、定火消屋敷などが立並んでいる。
小島烏水 不尽の高根 青空文庫
新橋や上野や芝の勧工場より以前には竜の口の勧工場というのがあって一度ぐらい両親につれられて行ったような茫とした記憶があるが、夢であったかもしれない。
寺田寅彦 自由画稿 青空文庫
何ですよ、奥庭に有った手水鉢を見ましたがね、青銅のこんな形、とお鹿の女房は仕方をして、そして竜の口を捻ると、ザアです。
泉鏡花 日本橋 青空文庫
おおおお、竜の口の清水より、馬の背の酒は格別じゃ、甘露甘露。
泉鏡花 多神教 青空文庫
竜の口と称えて、ここから下の滝の伏樋に通ずるよし言伝える、……危くはないけれど、そこだけは除けたが可かろう、と、……こんな事には気軽な玉江が、つい駆出して仕誼を言いに行ったのに、料理屋の女中が、わざわざ出て来て注意をした。
泉鏡花 伯爵の釵 青空文庫
あの底知らずの竜の口とか、日射もそこばかりはものの朦朧として淀むあたりに、――微との風もない折から、根なしに浮いた板ながら真直に立っていた白い御幣が、スースーと少しずつ位置を転えて、夢のように一寸二寸ずつ動きはじめた。
泉鏡花 伯爵の釵 青空文庫
小さな御幣の、廻りながら、遠くへ離れて、小さな浮木ほどになっていたのが、ツウと浮いて、板ぐるみ、グイと傾いて、水の面にぴたりとついたと思うと、罔竜の頭、絵ける鬼火のごとき一条の脈が、竜の口からむくりと湧いて、水を一文字に、射て疾く、船に近づくと斉しく、波はざッと鳴った。
泉鏡花 伯爵の釵 青空文庫
どうでもなれ、左を試みに振ると、青玉も黄玉も、真珠もともに、月の美しい影を輪にして沈む、……竜の口は、水の輪に舞う処である。
泉鏡花 伯爵の釵 青空文庫
作例 · 標準
神社の手水舎にある竜の口から、清らかな水が絶え間なく流れ落ちている。
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古い洋館の屋根には、雨水を逃がすための竜の口の形をした樋が備えられていた。
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滝の落ち口が岩に削られて、まるで大きな竜の口が開いているように見える。
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