立て合う
たてあう
動詞
標準
文例 · 用例
お互いに近くに住んでいて、眼に角立て合うってのは、面白くありませんから、一つ、お願い申します」「はあ」と、一人が答えた。
— ――生きる為に―― 『山谿に生くる人々』 青空文庫
彼等は誠を証し合ううちにも、変らぬ誓を立て合ううちにも、望月の光のたるみ、満潮の浪のけだるさ、明日の寂しさを背筋に予感して、やがて溜息となりすすり泣きともなるので御座います。
— 岡本かの子 『阿難と呪術師の娘』 青空文庫
それも大勢のお立て合う熱に浮されたと云うたら云えんこともなかろう。
— 岩野泡鳴 『戦話』 青空文庫
かつて、私は、「次郎にとって何の自制心も警戒心も必要としないただ一人の相手、嘘であろうと、誇張であろうと、そのままにうけ入れてくれるただ一人の相手、そして、かりに腹を立てあうにしても、腹を立てあうことそのことが愛のしるしでさえあるようなただ一人の相手、それは乳母のお浜だけであった。
— 第三部 『次郎物語』 青空文庫