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夏虫

なつむし
名詞
1
標準
summer insect
文例 · 用例
……夏虫さん――)(いや、どうも、弱った。
泉鏡花 甲乙 青空文庫
なるほど、自然の色を持った若葦の浅緑の生々した葉裏などにその夏虫のとまっている所は、いかにもおもしろい。
蘆の葉のおもちゃのはなし 幕末維新懐古談 青空文庫
あの虫は何と云う虫ですかと尋ねますと『へい夏虫でございます』と云って平気で居るのです。
小泉節子 思い出の記 青空文庫
机の上には来た時のままの紙や本が散らばっていて、澱んだような電気の明りに、夏虫が羽音を立てていた。
徳田秋声 青空文庫
土地への愛着を喪つて、只管金儲を夢見る農民が、夏虫の火中に飛び込む如く、黄金火の漲る都会を眼がけて走り寄るのは当然である。
石川三四郎 吾等の使命 青空文庫
この力はまぎれもないラッパチーニの娘から得たのだぞ」 そこには夏虫のひと群れが、命にかかわる花園の花の香にひきつけられて、食物を求めながら、空中を飛びまわって、ジョヴァンニの頭のまわりに集まった。
ラッパチーニの娘 アウペパンの作から 世界怪談名作集 青空文庫
ほたる子は 繁みの中に あはれ光るもわたつみの遠きかなたゆ 吹き送るくだりの風の 雲をいだせりわたの風、ふきしくこの夜 くらくして、夏虫おほく 鳴きいでにけりたぶの木の繁みはくろく、さびしもよ。
折口春洋 鵠が音 青空文庫
この作品を先ず意匠の上から眺めるなら、用途的には本来一枚の油皿で足りるところを、蓮葉を以て受皿となし、それに蜻蛉の火皿を添えて、灯火に寄る夏虫の縁に因ませた優美な思い付きである。
北大路魯山人 古器観道楽 青空文庫
作例 · 標準
夏の夜、窓を開けると夏虫の声が聞こえてくる。
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灯りに集まる夏虫が、夏の風物詩だ。
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子供の頃は、よく夏虫を捕まえに野原へ行ったものだ。
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