伝馬船
てんません異読 てんまぶね
名詞
標準
large sculling boat
文例 · 用例
私はその小女から、帆柱を横たえた和船型の大きな船を五大力ということだの、木履のように膨れて黒いのは達磨ぶねということだの、伝馬船と荷足り船の区別をも教えて貰った。
— 岡本かの子 『河明り』 青空文庫
少し離れて団平船と、伝馬船三|艘とが井桁に歩び板を渡して、水上に高低の雪渓を慥えて蹲っている。
— 岡本かの子 『河明り』 青空文庫
左隣の船は運送会社のマークの付いた高提灯を立て、紅白の幕で飾った会社の社員や関係者の家族の乗込んだ伝馬船で、シャツの上衣の良人が舷からガーゼの簡単着を着たこどもにおしっこをさせていますと、その妻は「酔ってるから、あなた、坊や落っことしちゃいけませんよ」と後から危がっています。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
伝馬船なら漸く二艘だけすり違えられる枝川であります。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
八丁堀の伝六親方を知らねえかッ」 まことに伝六の名声広大とも広大――といいたいが、実は八丁堀といった啖呵がものをいったとみえまして、通りすがりの伝馬船が倉皇としながら舳先を岸へ向けましたので、ふたりはひらりと便乗――まだ混乱のままでいる現場へこがしていってみると、しかるにこれがすこぶる奇態です。
— へび使い小町 『右門捕物帖』 青空文庫
なによりも縁起をかつぐ荷足り舟や伝馬船が、縁起でもない死体をのせたり運んだりするはずはないのです。
— 首つり五人男 『右門捕物帖』 青空文庫
「元気のいい船頭をふたりほど雇うてな、舟足の軽い伝馬船を一艘用意してくれませんかな。
— 足のある幽霊 『右門捕物帖』 青空文庫
そっちにすわっているおこり虫は左がいけるほうじゃから、それも二、三本忘れずに用意しておいてくださいましよ」 舟遊山ならば屋台船にしそうなものであるが、どうしたことか伝馬船を雇って用意万端の整うのを待ちうけながら、さっさと乗りうつりました。
— 足のある幽霊 『右門捕物帖』 青空文庫
作例 · 標準
港には、物資の運搬に使われる伝馬船が停泊している。
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伝馬船は、小さな湾内で荷物を積み下ろすのに適している。
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この島の住民は、昔から伝馬船を使って生活物資を運んでいた。
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