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礼教

れいきょう
名詞
1
標準
文例 · 用例
しかし、心の底で、礼教を宝物のように本当に大事にしていたのは、当時この人たちだけだったのです。
太宰治 惜別 青空文庫
この時代の『道徳家』たちは表面はなはだもっともらしい上品ぶった態度をしていたが、実はかえって礼の思想を破壊しているものであり、全然、礼教を信じていなかったのです。
太宰治 惜別 青空文庫
それ天下有司に諭し、務めて礼教を崇び、疑獄を赦し、朕が万方と与にするを嘉ぶの意に称わしめよと。
幸田露伴 運命 青空文庫
すると、側にゐた浸礼教会派のある政治家が、「近頃|宗旨更へしてね、僕達と同じやうに浸礼派さ。
大正六(一九一七)年 茶話 青空文庫
そうして東京麹町区土手三番町浸礼教会跡に隠れ、外務省機密局に奉職し、J・I・Cのために働く一方、精魂の限りを尽して愛児の行方を捜索しておりますうちに、早くも三年の月日を経過致しました。
夢野久作 暗黒公使 青空文庫
先にも言へる如く厳格なる封建制度の下にありて、婬靡を制する権とては儒教の外になく、宗教の勢力は全く此点に及ぼすところなく、唯だ覚束なき礼教の以て万法自然なる恋愛を制抑しつゝありしのみなる世に、斯かる変体の仏出現ましまして、以て恋愛の衆生を済度したるは、自然の勢なるべし。
北村透谷 粋を論じて「伽羅枕」に及ぶ 青空文庫
真勢さんは築地の浸礼教会に籍を置いていて、浅見先生の教会なぞとは宗派を異にしたが。
島崎藤村 桜の実の熟する時 青空文庫
捨吉は学校の友達にでも物を尋ねるような調子で、「玉木さんがいらっしゃる築地の方の教会は何と言うんですか」「私の属してるのは浸礼教会です」 玉木さんは煙草を服むことさえ不本意だが、退屈|凌ぎに少しはやるという顔付で、短い雁首の煙管で一服吸付けながら答えた。
島崎藤村 桜の実の熟する時 青空文庫