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屑鉄

くずてつ
名詞
1
標準
文例 · 用例
そこには、近くの村々からあつめられた屑鉄の山があるということだった。
新美南吉 ごんごろ鐘 青空文庫
そこらあたりから屑鉄屋、鋳物工場、機械工場といろんな下請工場がどっさりあって、その金網つきの真黒によごれた窓の下で日中働いている若い男たちの青春を撫でながらむしりとる触手のように、カフェー街が刺戟的な色をぶちまけて並んでいるのであった。
宮本百合子 朝の風 青空文庫
次の夏にニューイングランドの亜麻色の頭髪をおおう帽子につくられるシュロの葉や、マニラ麻や椰子の実の殻、古づな、麻袋、屑鉄、錆釘などを見るとわたしは一段と世界の市民のように感じる。
WALDEN, OR LIFE IN THE WOODS 森の生活――ウォールデン―― 青空文庫
銅の輸入は七割増、鉄鉱石は十割増、銑鉄と屑鉄は二十五割増、高オクタン価の航空用ガソリン生産のための「四エチール鉛」にいたっては、厖大な量を輸入しようという肚であった。
久生十蘭 川波 青空文庫
自国の力を過信している点では、ポーランドとよく似ているよ……白耳義の屑鉄もチュニスの燐鉱も、いま、おれがやっている仕事は、骨を折ってやればやるほど、日本の滅亡を早める馬と拍車の関係になっている。
久生十蘭 川波 青空文庫
この軍艦も標的になって沈められてしまうか、バラバラにほぐされてただの屑鉄になってしまうのが運命だ。
久生十蘭 だいこん 青空文庫
軍艦を軍艦として通用させている国より、軍艦を一艘残らず屑鉄にして、鉄骨やレールに再生させる国のほうがより高い文明国だといえないこともない。
久生十蘭 だいこん 青空文庫
復員したら、私もできるだけ早く解散するつもりですが、屑鉄にもなりはぐれそうで、心配です」 取次の少年の水兵さんが駆けあがってきて、飛行長にメモのようなものをわたした。
久生十蘭 だいこん 青空文庫