樵夫
しょうふ
名詞
標準
文例 · 用例
謂はば芸術とは「樵夫山を見ず」のその樵夫にして、而も山のことを語れば何かと面白く語れることにて、「あれが『山(名辞)』であの山はこの山よりどうだ」なぞいふことが謂はば生活である。
— 中原中也 『芸術論覚え書』 青空文庫
」 いかにもという面色して、「私もやっぱり、そうさ、半里ばかりも後だった、途中で年寄った樵夫に逢って、路を聞いた外にはお前さんきり。
— 泉鏡花 『薬草取』 青空文庫
」 女は乳の上へ右左、幅広く引掛けた桃色の紐に両手を挟んで、花籃を揺直し、「貴方、その樵夫の衆にお尋ねなすって可うございました。
— 泉鏡花 『薬草取』 青空文庫
それも、南北、何方か医王山道とでも鑿りつけてあればまだしもだけれど、唯河原に転っている、ごろた石の大きいような、その背後から草の下に細い道があるんだもの、ちょいと間違えようものなら、半年|経歴っても頂には行かれないと、樵夫も言ったんだが、全体何だって、そんなに秘して置く山だろう。
— 泉鏡花 『薬草取』 青空文庫
本当に貴方がおっしゃいます通り、樵夫がお教え申しました石は、飛騨までも末広がりの、医王の要石と申しまして、一度|踏外しますと、それこそ路がばらばらになってしまいますよ。
— 泉鏡花 『薬草取』 青空文庫
「どんなにまた遠い処のように、樵夫がお教え申したのでござんすえ。
— 泉鏡花 『薬草取』 青空文庫
」「何、樵夫に聞くまでもないです。
— 泉鏡花 『薬草取』 青空文庫
(ぶらつく体を杖に突掛くる状、疲切ったる樵夫のごとし。
— 泉鏡花 『紅玉』 青空文庫