軽共
けいとも
名詞
標準
文例 · 用例
桑山修理亮の足軽共が、馬の足を冷そうと、湖の磯に出て居るのを見付けた盛政は、馬上から、討取って軍神の血祭にせよと命じたので、忽ち数名が斬られた。
— 菊池寛 『賤ヶ岳合戦』 青空文庫
焼け出された裸馬が、夜昼となく、屋敷の周囲を暴れ廻ると、それを夜昼となく足軽共が犇きながら追かけているような心持がする。
— 夏目漱石 『夢十夜』 青空文庫
組下の足軽共が、玄関へ揃ったらしく、騒がしい話声が聞えてきた。
— 直木三十五 『三人の相馬大作』 青空文庫
そこで、長を主張する者と、百名づつの足軽を借りうけて、長短の槍試合をすることになつたが、長を主張した者の方では連日足軽共に槍の猛訓練を施すにも拘らず、秀吉の方は連日足軽を御馳走ぜめにし、散々酒浸りにさせるばかりで、一向に槍術を教へない。
— 坂口安吾 『死と鼻唄』 青空文庫
「曲者は多人数か、ただしは一名か」「相手はどうやらただ一人のようでござります」「狼狽者めが、小屋敷ならいざ知らず、七万石のお上屋敷にあって、ただ一人のためにこの混乱とは何事じゃ、門番表詰の役人足軽共は何しておった」 叱り飛ばしているところへ、また、血相を変えて飛んで来た若侍の四、五人。
— 吉川英治 『剣難女難』 青空文庫
……お味方の足軽共がまた喧嘩でもしたのではないか」 小山田備中守がうしろからたずねると弾正は、狭間から引っこめた首を振って、「いやいや、おとといの晩、ひそかに出した大物見の一隊が、ただ今、ひどく射ちへらされて、残る七、八名もみな浅傷深傷を負い、城門まで立帰って来たのでした。
— 吉川英治 『上杉謙信』 青空文庫