気任せ
きまかせ
形容動詞名詞
標準
doing as one pleases
文例 · 用例
そうしてそういう人間が、全く気任せに自由に「そこはかとなく」「あやしう」「ものぐるほしく」矛盾も撞着も頓着しないで書いているところに、この随筆集の価値があるであろう。
— 寺田寅彦 『徒然草の鑑賞』 青空文庫
元来作者は自分自身の中に居る「坊ちゃん」「赤シャツ」「のだ」「狸」「山あらし」を気任せに取出して紙面の舞台で踊らせ歌わせる。
— 寺田寅彦 『スパーク』 青空文庫
猿飛佐助は、そなたの前から、今宵限りに姿を消して、あとは気任せ、足任せ、時には飛行の一足飛びに、日本全土飛び歩く、忍術道中の草鞋をはいて、はいて捨てるは毒舌三昧、ああこれからが面白いが、そなたに別れるこの苦しさは、少し旅寝の枕を濡らそう。
— 織田作之助 『猿飛佐助』 青空文庫
あとは足まかせの根気任せというので、福岡を中心としたWの出張先を第一の目標として、虱殺しに調べて行くと、果せる哉、帰朝後半年も経たぬうちに、直方小学校の七夕会の陳列室で、五年生の成績品のうちにIの名前を発見した。
— 夢野久作 『ドグラ・マグラ』 青空文庫
それも丹念に塗りたくって、根気任せに錬り上げた眼玉ではない。
— 夏目漱石 『虞美人草』 青空文庫
府中の祭とし云えば、昔から阪東男の元気任せに微塵になる程御神輿の衝撞あい、太鼓の撥のたゝき合、十二時を合図に燈明と云う燈明を消して、真闇の中に人死が出来たり処女が女になったり、乱暴の限を尽したものだが、警察の世話が届いて、此頃では滅多な事はなくなった。
— 徳冨健次郎 『みみずのたはこと』 青空文庫
あたりの景色が、一目で見晴らせる居間に床をのべて、詩を作ったり、著述をしたりしながら、気任せな日を送るようになると、山沢さんは、もう理窟っぽい人を見るのも嫌いになって来た。
— 宮本百合子 『三郎爺』 青空文庫
今まで自分のやっていたのは、殿様芸にも足りない、我儘と気任せを得意になってのたくらせていたようなものだが、ようやく、書の味が少し深くなって来ると、自分のものはもちろん素臭紛々たるものだが、いわゆる玄人のものといえども和臭紛々――壁隠しにしてさえいい気はしない。
— 不破の関の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
作例 · 標準
彼の気任せな行動には、周囲もたびたび振り回されるが、どこか憎めない。
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旅は気任せに、気の向くままに知らない道を歩くのが醍醐味だ。
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計画を立てず気任せに準備を進めた結果、出発前日に慌てることになった。
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