箇半
箇半
名詞
標準
文例 · 用例
――一箇半箇――捨猫がうろついてゐる、彼女は時々いら/\した声で鳴く、自分の運命を呪ふやうな、自分の不幸を人天に訴へるやうに鳴く、そして食べるものがないので、夜蝉を捕へる、その夜蝉がまた鳴く、断末魔の悲鳴をあげる。
— 種田山頭火 『行乞記』 青空文庫
□禅宗の師家が全心全身を傾到して一箇半箇を打出する如く、私は私の一切を尽して、一句半句を打出したい、しないではゐられない、――これが私の唯一の念願であり覚悟である。
— 種田山頭火 『其中日記』 青空文庫
たとへ一箇半箇でも、私は私の句を打出したい。
— 種田山頭火 『其中日記』 青空文庫
『朝倉敏景十七箇条』は、「入道一箇半身にて不思議に国をとりしより以来、昼夜目をつながず工夫致し、ある時は諸方の名人をあつめ、そのかたるを耳にはさみ、今かくの如くに候」といっているごとく、彼の体験より出たものであるが、その中で最も目につくのは、伝統や因襲からの解放である。
— ――キリシタン渡来文化前後における日本の思想的情況―― 『埋もれた日本』 青空文庫